先日、家族旅行で泊まったホテルで、火災報知器が鳴りました。結果的には誤報だったのですが、そのときの子どもたちの反応と、そこから学んだことを、今日は書いてみようと思います。
「ただ今の警報は誤報でした」が、届かない
火災報知器が鳴った瞬間、次男(ASD・6歳)はパニックになりました。幼稚園で地震の避難訓練を何度も経験していたからか、とっさに机の下に避難し、そこから出てこなくなってしまったんです。
ほどなくホテル側から「ただ今の火災報知器の警報は誤報でした。このあとも安心してお過ごしください」という館内放送が流れました。でも、それを聞いても次男には届きませんでした。「こわい、こわい」と言ったまま、机の下から、そして布団の中から、30分ほど出てこられませんでした。
長男(ADHD)も、「大丈夫って言われたのは分かるけど、心配」と言って泣いていました。「大丈夫だよ」と何度声をかけても、二人にはなかなか届きませんでした。
「泣いて訴える」長男と、「固まって動けなくなる」次男
同じ出来事でも、二人の反応の仕方は全く違いました。長男は、涙を流しながらも「大丈夫って言われたのは分かる」と、状況を言葉にして訴えることができていました。頭では理解しようとしながら、それでも心配な気持ちが追いつかず、涙という形で溢れていたんだと思います。
一方の次男は、言葉で訴えることすらできず、机の下、そして布団の中へと、体ごと固まって動けなくなっていました。「こわい」以外の言葉はほとんど出てこず、放送で「安心してください」と言われても、その情報を処理すること自体が難しい様子でした。
同じ「怖い」という気持ちでも、それを外に出せるタイプと、内側にこもってしまうタイプがあるんだと、あらためて感じた出来事でした。だからこそ、次男には「大丈夫だよ」という気持ちの言葉より先に、「なぜ大丈夫なのか」という理屈が必要だったのかもしれません。
浴室の貼り紙で、表情が一気に変わった
そんな中、部屋の浴室に「扉の開放厳禁。湯気でも火災報知器が作動します」という貼り紙があるのを見つけました。それを子どもたちに見せながら説明したところ、こわばっていた二人の表情が、見事に一気にほっとした表情に変わったんです。
この変化に、正直とても驚きました。「誤報でした、安心してください」という抽象的な言葉は届かなかったのに、「お風呂の湯気で反応することがあるんだって」という具体的な理由は、こんなにもすんなり届くのか、と。
実はこれ、次男の発達検査のときに心理士さんから言われたアドバイスと、そのままつながる出来事でした。「曖昧な表現や比喩ではなく、具体的で分かりやすい言葉を用いる」ということ。頭では分かっていたつもりでしたが、こんなに劇的に効果が出るとは思っていませんでした。
【ここに次男のWISC結果の記事へのリンクを設置してください】
理由が分かっていれば、怖がらなかった
実はこのホテル、火災報知器がまだ調整中だったようで、その後も何度か誤報で鳴ることがありました。でも、その度に子どもたちの反応は全く違いました。
「また鳴ってるね。でもこれも誤報って言ってたから大丈夫だね」。理由が分かっているというだけで、怖がることなく過ごせるようになっていたんです。最初のパニックが嘘のようでした。
これからの「もしも」のために
今回は誤報でしたが、これから先、本当の災害や、予期せぬ出来事に子どもたちが直面することも、きっとあると思います。そのときに、ただ「大丈夫だよ」と抽象的に伝えるのではなく、具体的な指示・具体的な理由を伝えることで、子どもたち自身も、より落ち着いた判断や行動ができるかもしれない。今回のことで、そう強く感じました。
まとめ
「大丈夫だよ」の一言では届かなかった心が、「湯気で反応することがあるんだって」という具体的な一言で、すっと軽くなる。子どもと接する中で、この違いを実感できたのは、大きな収穫でした。
同じように、パニックになったお子さんへの声かけに悩んでいる方に、届けばうれしいです。
うちの凸凹家族、今日もなんとかなってます。


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