うちの次男(ASD・6歳)には、ちょっと不思議なところがあります。
クラスメイトの名前を、本人の前で呼べないんです。
名前はちゃんと知っています。家では「〇〇くんがね」「〇〇ちゃんがね」と、普通に名前を出して話します。
でも、いざその子が目の前にいると、その子に向かって名前を呼べない。
最初は「恥ずかしがり屋なのかな」と思っていました。
でも、次男を観察するうちに、どうやらそれだけじゃないみたいだと気づいたんです。
今日は、ASDの次男にとっての「友達」という概念について、私が感じていることを書いてみます。
※これは専門的な話ではなく、あくまで私が我が子を見ていての気づきです。
たった一人、名前で呼べる「親友」
次男には、年少のころからの親友がいます。
その子とは、クラスがくっついたり離れたりしても、ずっと仲良し。
そして、その子のことだけは、ちゃんと名前で呼べるんです。
その子との関わりを見ていると、他の子とは明らかに違います。
- ちゃんと目を見て話しかけられる
- 「一緒にいようよ」と自分から言える
- お互いの面白いところを真似して笑い合う
- 一緒に新しい遊びを考える
- ゲームやYouTubeの話で盛り上がる
心から安心して、対等に関わっている感じ。
この子は、次男にとって「本物の友達」なんだなと分かります。
「ぼくは、友達じゃないかも」
あるとき、こんなことがありました。
園で新しく一緒に遊んだ子がいたので、「新しいお友達できてよかったね!あの子、名前なんて言うの?」と聞いてみたんです。
すると次男は、こう答えました。
「あの子は遊んでくれたけど、〇〇ちゃん(親友)と仲良しだから、〇〇ちゃんの友達なんだ…。だから、ぼくは友達じゃないかも…」
そう言ったとき、次男は少し悲しそうな顔をして、固まっていました。
あまり触れられたくない話題なのかな、という空気を感じました。
この言葉を聞いて、私はハッとしたんです。
次男の中では、「友達」という言葉が、とても重いのかもしれない、と。
次男にとって「友達」は、簡単に使えない言葉
私の推測ですが、次男は「友達」という言葉に、すごく高いハードルを持っているように見えます。
ただ一緒に遊んだだけでは、「友達」じゃない。
相手と自分の心がちゃんと通って、「自分もあの子から友達だと思ってもらえている」と安心できて初めて、その子を「友達」と呼べる。
だから、確信が持てない相手のことは、「友達」と呼んでいいのか自信がない。
名前を本人に向かって呼ぶことも、なんだか照れくさくて、できない。
ASDの子は、言葉を正確に使いたい、曖昧な状態が気持ち悪い、という特性があると聞きます。
次男の「友達と呼べない」も、それとつながっているのかもしれません。
「恥ずかしい」の奥に、こんな繊細な世界があったんだ、と思うと、なんだか愛おしくなりました。
大人としては、ちょっと心配なことも
正直に言うと、見ていてヒヤヒヤすることもあります。
以前、親友の子と、次男と、もう一人の子の3人で遊んでいたとき。
次男は、親友の子の名前ばかり呼んでいました。
「〇〇ちゃん、来て!」「〇〇ちゃん、これ見て!」「〇〇ちゃん、こっち行ってみよ!」
3人でいるのに、一人の名前しか呼ばない。
はたから見ると、まるでもう一人の子を無視しているように見えてしまう。
今はまだ小さいからいいけれど、もう少し大きくなったら、呼ばれない子が気づいて、傷ついたり怒ったりして、トラブルになったりしないかな、と少し心配になります。
これは、これから少しずつ、次男と一緒に考えていきたい課題です。
同年代より、年上と遊ぶほうが生き生きする
もう一つ、次男には特徴があります。
同年代の子より、年上と遊ぶほうが楽しそうなんです。
長男(お兄ちゃん)や、長男の友達と遊ぶとき、次男は明らかに生き生きしています。
- 言葉遣いが、いつもより少し大人っぽくなる
- はきはきしゃべる
- 自分から積極的に話す
同年代の子といるときより、ずっと自然体で、楽しそう。
これを小児科の先生に相談してみたことがあります。
先生の見立ては、こうでした。
「年上のほうが、ある程度どんな反応が返ってくるか予想できるから、安心できるんだと思います」
「それに、次男くんは知能の発達が実年齢より+4歳くらい進んでいるので、年上のほうが話が合うのかもしれません」
確かに次男は、「どこでそれ覚えてきたの?」というような言葉遣いや言い回しをします。
園の先生からも、「園の遊びは、次男くんにとって少しレベルが低くて退屈なのかもしれません」と言われたことがありました。
そのときはピンと来なかったのですが、今は分かります。
精神的な発達はゆっくりで幼いところがあるのに、知能の発達は早い。そのアンバランスさが、次男の生きづらさや困りごとにつながっているのかもしれない、と。
まとめ:その子なりの「世界のルール」を、理解したい
「友達を名前で呼べない」
「同年代より年上と遊ぶ」
一見、困った行動や、変わった行動に見えるかもしれません。
でも、よく観察してみると、そこには次男なりの、ちゃんとした理由がありました。
「友達」を大切に思いすぎるがゆえの慎重さ。安心できる相手を求める気持ち。
大人の物差しで「なんで名前で呼べないの?」「もっとみんなと遊びなさい」と急かすのではなく、その子の中にある「世界のルール」を理解してあげたい。
そう思うようになってから、次男を見る目が、少し優しくなった気がします。
同じように、お子さんの不思議な行動の意味を考えているお父さん、お母さんに、少しでも届けばうれしいです。
うちの凸凹家族、今日もなんとかなってます。


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